土木学会関西支部技術賞に6件選定/橋梁関連は鳴尾橋の復旧など2件

土木学会関西支部 鳴尾橋の復旧

 土木学会関西支部は、2019年度支部技術賞を決定した。土木技術の進展に貢献した優れた業績を表彰するもので、技術賞4件、技術賞部門賞2件が選ばれた。橋梁関連では技術賞に台風で損傷した鳴尾橋の復旧(大型ジャッキ搭載の台船による一括撤去・架設)が、技術賞部門賞 (使える技術)に京阪本線宇治川橋梁における最適洗掘対策工の設計と施工が選ばれた。5月15日に大阪市西区の建設交流館で開く第93回支部総会で表彰する。
鳴尾橋の復旧は2018年9月の台風第21号の際、船舶の衝突により損傷した県道芦屋鳴尾浜線鳴尾橋の橋桁を早急に復旧する工事で、並走する阪神高速湾岸線との離隔が50cmと近接していること、潮位や波浪の影響を受ける海上工事であることなど、困難な条件のなか、全国でも珍しい大型ジャッキ(テーブルリフト)を搭載した台船による一括撤去・架設による橋梁復旧工事などの創意工夫により、安全かつ確実に橋桁を撤去架設したことが評価された。
宇治川橋梁おける最適洗掘対策工の設計と施工では、周辺環境への影響、鉄道運行への影響など様々な制約条件のもと、万全な設計と施工により困難な工事を安全に完了していること、また経年が長期である鉄道・河川構造物の防災強度および耐久性を高めていくことは多くの関係者にメリットがあり、先行事例として今後の他の事業への参考となることから、「使える技術」として評価された。
関西支部技術賞は、支部会員の意識の高揚を図るため1982年度に創設。選考分野は計画・調査・設計・施工・維持管理等に関して優れた業績。独創性や独自性、先駆性、汎用性、発展性、応用性、努力度、地域への貢献度・密着度などを基準に選考する。19年度は8件の応募があった。
技術賞と技術賞部門賞は次の通り。▽業績名=受賞者。
【技術賞】
▽「開かずの踏切」が開く40年の取り組み~駅・道路の面的整備による踏切除却=JR西日本、大阪市建設局、大鉄工業、ジェイアール西日本コンサルタンツ
▽官民一体による奈良県天川村における長期的なダム堆砂処分地確保の取り組み=関西電力、大林組
▽三大水門の津波対策補強(安治川水門、木津川水門、尻無川水門)=大阪府西大阪治水事務所
▽台風で損傷した鳴尾橋の復旧 大型ジャッキ搭載の台船による一括撤去・架設=兵庫県阪神南県民センター西宮土木事務所、三井E&S鉄構エンジニアリング
【技術賞部門賞】
新しい技術▽安威川ダムにおける基礎岩盤の確認手法について=大阪府安威川ダム建設事務所
使える技術▽京阪本線宇治川橋梁における最適洗掘対策工の設計と施工‥紙面へ

土木学会関西支部 宇治川橋梁