PCB含有塗膜調査 対象施設約8割が橋梁 /環境省調査 北九州・大阪・豊田エリア

JESCO北九州・大阪・豊田事業エリアの512の機関・事業者においてのPCB調査①

 環境省は昨年10月、高濃度PCB含有塗膜調査の進捗状況を公表した。
PCBは一部塗料の可塑剤として添加されていたことが知られている。特に一部の塩化ゴム系塗料に使用されており、当該塗料が当時塗装された道路橋などの鋼構造物の塗膜からPCBが検出されている。これらの塗膜に含有するPCBの濃度は低濃度のものが多いものと考えられるが、高濃度のポリ塩化ビフェニル廃棄物として発生しているものも一部存在する。PCB廃棄物については、PCB特別措置法に基づき、高濃度PCB廃棄物および高濃度PCB使用製品の保管・所有事業者は処分期間内の処分などが義務付けられていることから、高濃度PCB廃棄物などとなる塗膜について、環境省が作成した調査実施要領などを参照の上、各省庁、自治体、民間事業者において調査を行ったもの。
調査対象施設は、①道路橋(農道、臨港道路などに架かる橋梁を含む)、②鉄道橋(旧国鉄・JRの標準仕様に基づくものは除く)、③洞門、④排水機場・ダム・水門など、⑤石油貯蔵タンク、⑥ガス貯蔵タンク、⑦船舶で、昭和41年~昭和49年までに建設または塗装されたもの。①~④(排水機場)はPCB含有塗膜の発生が確認されたもの。④(排水機場以外)~⑦は関係団体へ
の調査、既存の標準仕様からPCB含有塗料の使用の可能性があるもの。
調査期間はJESCO北九州・大阪・豊田事業エリアは令和元年9月末までで、平成31年3月末および令和元年9月末に結果を更新。JESCO北海道・東京事業エリアは令和3年9月末までで、令和元年~令和3年のそれぞれ3月末および9月末に結果を更新する。
5000mg/kg以下のものについても同時に把握し、全ての濃度のPCB含有塗膜の状況について整理する。
512の機関・事業者において、25200の調査対象施設が存在し、地方自治体が63%(15905施設)を占める。全体の79%(19891施設)が橋梁で、次いで排水機場・ダム・水門が12%(3114施設)。
分析など(サンプル採取およびPCB含有量試験)を行うべき調査対象施設(調査対象施設のうち、書面等から明らかにPCB含有塗膜がないものを除いたもの)は全体で8510であり、調査対象施設全体に占める割合は34%。5000mg/kg超は、PCB濃度把握済みの7%程度(最大濃度90000mg/kg)。
橋梁ではPCB濃度未把握・不明のものが最も多いが、民間事業者においては不検出が最も多かった。
現在、207施設で966トンのPCB塗膜くずを保管。5000mg/kg超は60トン(6%)で‥紙面に続く

PCB濃度把握済みの調査対象施設の内訳(塗膜くずなど)