構造物比率100% 名高速大規模修繕  2015~29年度で37・9km/ 上部はRC床版の高機能防水、下面シート補強/下部は桁端重防食塗装、伸縮非排水化、剥落対策兼ねた表面保護 /事業費は1250億円超を想定

名高速 大規模修繕計画路線と完了年度

 名古屋高速道路公社は2015年度に策定・公表した「名古屋高速道路の大規模修繕計画」による大規模修繕を進めている。
名高速は13年11月に現計画延長81・2kmの全線が開通。高架構造は約92%にあたる74・9kmを占め、その他の区間約8%(6・3km)はトンネル・半地下構造となっており、構造物比率は100%。1日の平均利用交通量は30万台を超え、名古屋市内幹線道路の自動車交通の約18%を分担する重交通路線。加えて、高速3号大高線は1979年の開通で、経年とともに構造物の損傷が顕在化している。そのため、古い基準で設計された個所で、重大な損傷や第三者に被害を及ぼす損傷に進展し、通行止めなどが発生する恐れのある個所への新たな対策として、大規模修繕工事を実施している。
名高速の大規模修繕とは、主要構造物全体を大規模につくり替えることはせず、主要構造物全体に対して大規模な補強・補修を実施することにより、構造物の性能を向上するもの。古い基準の例としては、昭和48年の基準で設計された鉄筋コンクリート床版で床版厚が薄い橋梁や、平成6年より前の基準で設計された車両大型化に対応した設計がされていない鉄筋コンクリート床版などをあげている。
大規模修繕対象延長は高速都心環状線、高速1号楠線、高速2号東山線、高速3号大高線、高速5号万場線のうちの約37・9kmで、概算工事費は約1250億円、事業実施予定年度は15年度から29年度まで。概算工事費のほか、別途諸経費が必要としている。
修繕は主に、上部構造ではRC床版上面と下面、下部構造では橋脚と桁端部で実施。
RC床版上面にコンクリートの損傷や鉄筋の腐食が見られるため、舗装打替えに合わせて耐久性のある高機能床版防水を敷設して、床版を劣化させる橋面からの雨水や凍結防止剤(塩化物イオン)がコンクリートへ浸透するのを遮断し、劣化進行を抑制する。高機能防水は例えば、浸透型防水剤の上に塗膜系防水剤を重ねることなどで構成する。
RC床版下面には格子状(2方向)のひび割れ、ひび割れからの漏水跡などが見られるため、床版下面を補強して、床版の耐荷力性能や耐久性能を向上させるとともに、剥落などの第三者被害を及ぼさないようにする。例えば連続繊維シート補強などを・・紙面に続く

名高速 RC床版と下部工の大規模修繕