産総研 非破壊検査の精度・効率向上/デジタルX線イメージング装置 高度化

産総研が開発したデジタルX線イメージング装置

 産業技術総合研究所はインフラ構造物の非破壊検査を効率化するため、画像確認向けの「デジタルX線イメージング装置」を高度化した。従来よりもX線を検出するフラットパネル(有感エリア)の面積を拡大し、感度や画像の精細度を引き上げた。装置はフラットパネルと制御部、デジタル回路で構成する。バッテリー駆動するX線源を搭載。バルブや配管、コンクリート構造物などの内部が検査できる。
今回の開発で、これまで産総研で開発していたデジタルX線イメージング装置を大面積化・高精細化して有感エリアの面積が約2倍(43 cm×35 cm、800万画素)となり、一度に広範囲を検査できるため、大型バルブやプラントの配管など、厚みのある金属部材の欠陥箇所を効率的に、高い分解能で検知できるようになった。また、鉄10 cm厚相当の構造物のX線検査画像をその場でリアルタイムに取得できるようになり、従来のX線フィルムやイメージングプレートに比べて、検査時間は1/10以下まで短縮できる。さらに、検査に必要なX線量を大幅に低減できるため、小型X線源との組み合わせで、漏洩するX線量も1/100以下に抑えられる。軽量でバッテリー駆動できる利点を生かし自動検査ロボットなどに搭載すれば、インフラ構造物の現場で効率的に検査できるようになり、安心安全な社会の実現への貢献が期待できるという。
この成果は‥紙面に続く