道路橋点検要領 18年度中に見直しへ/ 国交省 法定点検2巡目前に / 近接目視 効率化・高度化で点検の質維持

国土交通省は18年度中に、14年6月に策定した道路橋と道路トンネルの定期点検要領を見直し、道路管理者に通知する。要領の改定素案を14日の社会資本整備審議会道路分科会道路技術小委員会(委員長・三木千壽東京都市大学学長)に示した。
大きな特徴は、全国にある橋長2m以上の橋(約73万橋)とトンネル(約1万本)の管理者に義務付けている5年ごとの近接目視点検を効率化すること。見直しの柱は①変状や構造特性に応じた定期点検の合理化②特徴的な変状への対応③近接目視を補完・代替・充実する技術の活用④記録の充実。施設の中でも特に注視して点検する箇所を、構造や変状発生時などの特性に応じて明示するほか、新技術利用ガイドランなどをつくりロボットやセンサーなどの点検を支援する新技術も使えるようにする。
近接目視点検を効率化する背景には、点検作業に充てられる技術者数や予算状況が、道路管理者によって大きく異なることがある。このため、近接目視点検を義務付けた現在の点検要領を適用してから5年間で培われた経験や知見などを生かし、作業の効率化を図ることで、点検の質を維持または高めたい狙いがある。
改定案では、①変状や構造特性に応じた定期点検の合理化として、橋梁では▽溝橋(約6・1橋)▽RC床版橋(約24・5万橋)▽H形鋼橋(約1・8万橋)などの構造別に、点検で着目する箇所を絞り込んで明示し、打音や触診といった点検作業をできるだけ省略できるようにする。例えば特定の「溝橋(ボックスカルバート)」は▽小規模な鉄筋コンクリートの剛体構造であり▽支承や継手がなく、全面が土に覆われており▽定期点検の結果では活荷重の影響による突発的な部材の損傷例がない、などの理由から、点検で確認する変状項目の「亀裂」「破断」「支承の機能障害」を省略し、「ひびわれ」「床版ひびわれ」「その他」に絞った。着目すべき個所も、「桁端部」「桁中間支点」などを省き、一般的なコンクリート橋だと8個所のところ、「頂版」や「側壁」などの5個所に特定した。加えて、第三者が内空に立ち入る恐れがないとして、コンクリート片が落下しても第三者被害に繋がらない考えで、打音・触診を省略する。ほかに、「RC充実断面を有する単純床版橋」では着目すべき個所を、一般的なコンクリート橋が8個所のところ「床版端部」などの4個所に特定、「継手を有しない単純H形鋼桁橋」では変状項目の特定を、一般的な鋼橋が6項目のところ「腐食」などの4項目に特定した。
②特‥紙面に続く