NEXCO中日本、大林組 床版取り替え規制時短工法開発/超高強度繊維補強コンクリート活用

移動式床版架設機

 NEXCO中日本と大林組は、高速道路リニューアル工事(大規模更新・大規模修繕)で渋滞を緩和する橋梁床版取り替え工法を共同開発した。大林組保有の技術である超高強度繊維補強コンクリート(UFC)スリムクリート®を応用した更新用プレキャストPC 床版の継手構造や移動式床版架設機、床版撤去技術などを活用し、工事を細かく分割して限られた時間内で既設床版の撤去から新たな床版の設置、路面復旧をする施工法。施工のために一時的に必要な仮設床版などを共同研究し、夜間のみで工事ができる新たな床版取替工法に仕上げた。
工事は分割して行う。まずは既設床版を撤去し、仮設床版を設置。その状態で翌朝に交通開放し、再び夜間に仮設床版の撤去と新設床版の設置を行う。
床版の撤去・架設は、新たに開発した移動式床版架設機でおこなう。この機械はトレーラーで運搬し、上下左右に伸縮可能な支柱をもつ床版架設のための門型クレーンが、短時間に自動で現地に設置できる。
既設床版の撤去は、上フランジのスタッドを既設床版と一緒に撤去する。研掃後に仮設床版をセットして、鋼桁と仮設床版とを仮固定したのちに、一旦、車線規制を解除し交通開放する。仮設床版は作業時間を短縮するため、あらかじめ舗装や防護柵と一体とされた構造にした。よって工事当日は設置後に目地部だけ舗設作業をする。仮設床版の安全性は現地車両載荷試験で確認している。更新用プレキャストPC床版の接合部は、UFCスリムクリート®と同材料でできたスリム NEOプレートTMを用いた構造となっており、継手の間隔を従来の半分にして強度の高いプレートを継手部に設置することで短時間に交通開放できるとともに、交通開放後に継手部のコンクリートを充填できるようにしている。接合構造の安全性、耐久性については輪荷重載荷試験などで確認している。
新工法の試験工事を中央自動車道諏訪南IC~諏訪IC間のリニューアル工事で実施中。今秋にも同区間で試験工事‥紙面へ

床版取替用の仮設床版の構造
新たなプレキャスト PC 床版の接合構造