高力ボルト需給逼迫収束へ 価格も横ばいに/国交省 仮需対策が効果発揮/橋梁用途も改善へ

高力ボルト

 国土交通省が3月に行った調査結果によると、高力ボルトの需給逼迫が収束してきた。同省では2018年夏ごろから顕在化してきた高力ボルトの逼迫を受け、これまで調査と対策を重ねるなかで、需給逼迫の要因は需要の増加ではなく、市場の混乱に基づく仮需要(重複発注や、先行発注、水増し発注などの不確定要素の高い発注)の一次的な増加によるものと推定、2019年5月に対策として、納期・納入先が明確な注文から優先的に供給できるよう「発注様式」を作成し、活用徹底を要請してきた。
2019年10月調査で6・5カ月だった納期が、今3月調査で3・9カ月に短縮。需給動向は「やや逼迫」から「やや緩和」に改善した。国交省の動向調査によると、通常時に約1・5カ月だった納期が18年10月の調査で約6カ月と4倍に伸び、19年3月調査では約8カ月まで長期化していた。
今月2~6日に実施した動向調査によると、納期の最短期間の平均で2・5カ月(19年10月調査4・7カ月)、最長期間平均が3・9カ月(6・5カ月)となった。全国8地域すべてで納期が緩和した。需給動向は19年10月時点の「やや逼迫」から、今回「やや緩和」に改善。価格動向も「やや上昇」から「横ばい」になった。
ボルトの種類別に平均納期を調べた結果、
六角高力ボルト2・9カ月(通常2・2カ月)、トルシア形高力ボルト2・6カ月(2・0カ月)、その他高力ボルト3・7カ月(2・4カ月)。橋梁や屋上建屋など耐候性が求められる施設に使用される溶融亜鉛メッキ高力ボルトなどその他高力ボルトでやや納期が長い傾向にあるものの、どの種類も逼迫前の通常の納期に近くなってきた。
発注様式の活用状況は、メーカー大手3社は様式に基づき発注情報を確認しており、商社や問屋の約7割で確認していた。建設関連業者の約8割で様式に必要な発注情報を的確に提供していた。供給側、需要側それぞれ2~3割の業者が発注様式を活用していないため‥紙面へ