四国地整 事業評価で妥当/空港線2事業 ほとんど全線が高架/橋梁残事業費 329億5800万円 

空港線 杭増加

 四国地方整備局は6日、令和元年度第3回四国地方整備局事業評価監視委員会を開き、再評価対象事業の2件、▽一般国道33号松山外環状道路インター東線▽一般国道56号松山外環状道路空港線で、いずれも「事業継続」とする事業者の判断は「妥当」であると結論した。
一般国道33号松山外環状道路インター東線は愛媛県松山市北土居~来住町間2・0kmの地域高規格道路。2018年度に事業化し、全体事業費は約370億円で、18年度末の用地進捗率は0%、事業進捗率は約1%。早期の用地買収着手を目指し、調査設計を推進中で、今後も新技術、新工法の採用による工事コストの縮減に加えて、施設の長寿命化や維持管理費を考慮した構造を採用するなど、総コストの縮減に努めていくこととしている。19年度を基準年とした全体事業費371億円(事業費343億円、維持管理費28億円)で、うち残事業費は368億円(事業費340億円、維持管理費28億円)。特に橋梁費は、事業計画ならびに残事業とも138億6600万円で、100m以上の橋梁がPC橋6橋あり、延べ1028mで79億2800万円、100m未満の橋梁がPC橋2橋と鋼橋3橋あり、延べ847mで69億3800万円。
一般国道56号松山外環状道路空港線は愛媛県松山市余戸南~北吉田町間3・8kmの地域高規格道路。2008年度に事業化し、全体事業費は約589億円で、18年度末の用地進捗率は89%、事業進捗率は48%。現在調査設計、用地買収、橋梁工事を推進中で、今後も新技術、新工法の採用による工事コストの縮減に加えて、施設の長寿命化や維持管理費を考慮した構造を採用するなど、総コストの縮減に努めていくこととしている。19年度を基準年とした全体事業費589億円(事業費548億円、維持管理費41億円)で、うち残事業費は322億円(事業費277億円、維持管理費46億円)。特に橋梁費は、事業計画が293億5700万円で、100m以上の橋梁がPC橋26橋と鋼橋14橋あり、延べ6274mで227億9800万円、100m未満の橋梁がPC橋9橋と鋼橋4橋あり、延べ914mで65億5900万円。このうち残事業は190億9200万円で、100m以上の橋梁がPC橋26橋と鋼橋14橋あり、延べ6274mで148億2700万円、100m未満の橋梁がPC橋9橋と鋼橋4橋あり、延べ914mで42億6500万円。
橋梁構造や架設方法の変更としては、空港線で道路橋示方書改訂に伴う橋梁構造の見直しや地質調査の進展、橋梁基礎工施工時の低振動工法の採用、土留め工の追加などにより事業費が約60億円増加、前回評価時に529億円だったものが、今回評価では589億円で妥当とされた。
道路橋示方書の改定等による橋梁設計の見直しとしては、道路橋示方書の改定(H24)では、地震時の設計に用いる橋梁の横方向の揺れの大きさ(設計水平震度)が約1・8倍に増加し、橋梁基礎工への影響(設計荷重)が大きくなった。このため、基礎工の見直しが必要になった。空港線は、3・8kmほぼ全線が高架橋構造のため、この見直しにより事業費が約17億円増加。また、橋脚計画個所での地質調査の結果、一部の支持層の変更により、杭長の見直しが必要となり事業費が約6億円増加した。橋脚数240基のうち、杭本数を見直した橋脚は93基、杭長を見直した橋脚は30基。
杭基礎の施工に際し、周辺家屋等への振動影響に配慮した低振動工法を採用することで、事業費が約17億円増加。埋蔵文化財調査や占用物件移設などにより本線橋梁の完成に期間を要する状況で、松山市内の渋滞緩和や2017年えひめ国体時の円滑な移動支援などに向けた側道の先行供用をして、橋脚工事での土留め工が必要となり事業費が13億円増加。
橋脚の床堀土はシルト系粘性土が多く、埋戻し土として強度が不足する不良土と判明、 後施工に必要となる地耐力の確保のため、埋戻し土のセメント改良を採用することにより、事業費が約5億円増加。当初は、クレーンベント架設で夜間架設を行い昼間の交通解放を予定していたが、橋梁架設中の橋桁落下事故を受け、下部工間での橋桁の架設が完了するまで、桁下道路の交通開放を行わないこととなった。桁下道路との交差箇所では、夜間に橋梁架設を終えるための、クレーンの大型化などにより、事業費が約3億円増加。
洗地川橋の橋梁架設において、当初は橋上からの手延べ式送り出し架設工法を予定していたが、隣接する土地の借地が可能となったことでクレーン架設工法に変更‥紙面に続く

空港線 不良土
空港線 架設方法の変更