NEXCO中日本耐震対策公表 21年度までに延べ501橋を計画

NEXCO中日本耐震

■耐震性向上325橋 設計未公告51% 工事は公告中5%、未公告94%
支承逸脱対策176橋 設計未公告23% 工事未公告88%

 NEXCO中日本は2021年度までの早期の耐震補強完了を目指し事業を進めている橋梁について、概況を公表した。21年度までの早期の耐震補強完了を目指す橋梁の位置づけは、政府の地震調査研究推進本部が公表している「全国地震動予測地図」に基づき、今後30年間に震度6弱以上の揺れに見舞われる確率が26%以上の地域にある橋梁。
対策の柱は主に二つで、橋梁耐震性の向上と、支承逸脱対策。橋梁耐震性の向上を実施する対象は、主に「S55~H7の基準」で建設された橋で「従前の耐震性能2」が未確保の橋梁。支承逸脱対策を実施する橋梁は主に「S54以前の基準」で建設された橋で「従前の耐震性能2」が確保済の橋梁。
また、今後の耐震設計の方向性として、現在、既設橋の耐震補強設計の効率化を目的に、設計方法の見直しを検討していることも示した。 見直しにより、設計が大幅に効率化できる考えで、詳細が決まり次第明らかにする方針という。
今回公表された対策では、橋梁耐震性の向上を図る橋梁は325橋、支承逸脱対策を図る橋梁は176橋。
それぞれの進捗は、耐震性を向上する325橋梁のうち、設計が完了したのは42橋(13%)で、設計中が116橋(36%)、設計未公告が167橋(51%)。工事が完了したのは1橋(0・3%)、工事公告中が17橋(5%)、工事未公告が307橋(94%)。設計は約5割で進んでいるが、一方工事はほとんど公告していない状況で、21年度の完了に向け、今後工事発注の増勢が見込まれる。
支承逸脱対策をする176橋梁のうち、設計が完了したのは42橋(24%)、設計中が94橋(53%)、設計未公告が40橋(23%)。工事が完了したのは9橋(5%)、工事中が12橋(7%)、工事未公告が155橋(88%)。設計は7割強で進んでいるが、工事は8割強が未公告で、21年度の対策完了に向け、今後工事発注の増勢が見・・紙面に続く

■耐震性向上 名二環最多27%、伊勢自動車道17%
設計進捗 数では伊勢自動車道、率では西湘バイパスなど高く
一方、未公告は名二環

 路線別では、耐震性を向上する橋梁は名古屋第二環状自動車道が最多で89橋(全325橋のうちの27%)、次いで伊勢自動車道が59橋(18%)、伊勢湾岸道が33橋(10%)、東名高速道が31橋(10%)でこの4路線で65%を占める。
一方、小田原厚木道路、名神高速道路は対象がなかった。
設計が進んでいる路線は東名高速26橋(路線内計画数のうちの84%、設計完了14橋、設計中12橋)、西湘バイパス6橋(100%、設計完了3橋、設計中3橋)、新西湘バイパス23橋(100%、設計完了4橋、設計中19橋)、東海北陸自動車道17橋(50%、設計完了12橋、設計中5橋)、伊勢自動車道35橋(59%、設計完了6橋、設計中29橋)、中央自動車道19橋(95%、設計中)、富士五湖道路5橋(100%、設計中)、長野自動車道24橋(100%、設計中)。
一方設計未公告が多いのは東海北陸自動車道17橋(50%)、伊勢湾岸道30橋(91%)、名古屋第二環状自動車道89橋(100%)、東名阪自動車道1橋(100%)。
工事が進んでいるところはまだ少なく、伊勢湾岸道で1橋完了、公告中も東名高速13橋(路線内計画数のうちの42%)、新湘南バイパス4橋(17%)・・紙面に続く

■支承逸脱対策 東名最多47%、中央道36%
設計進捗 数では東名高速、率では西湘バイパスなど高く
一方未公告は中央自動車道15橋

 支承逸脱対策をする橋梁は東名高速が最多で82橋(全176橋のうちの47%)、次いで中央自動車道が64橋(36%)で、この2路線で83%を占める。一方、新湘南バイパス、東海北陸自動車道、名古屋第二環状自動車道、伊勢自動車道、東富士五湖道路、長野自動車道は対象がなかった。
設計が進んでいるのは東名高速道路73橋(路線内計画数のうちの89%、設計完了24橋、設計中49橋)、西湘バイパス5橋(100%、設計完了1橋、設計中4橋)、中央自動車道49橋(77%、設計完了12橋、設計中37橋)、名神高速道路3橋(100%、設計完了)。
一方設計未公告が多いのは中央自動車道15橋(23%)、東名阪自動車道10橋(77%)。
工事が進んでいる所はまだ少なく、東名高速道路で9橋完了、工事中も東名高速道路で10橋、小田原厚木道路で1橋、名神高速道路で1橋・・紙面に続く

■8月公表発注見通し
設計30件 名古屋支社が93% 第3四半期発注最多
工事68件 東京支社が64% 20年度第1四半期が発注最多

 8月13日に公表された発注見通しによると、これから今年度に発注される橋梁は設計が30件、工事が68件。
設計のうち支社別では名古屋支社が最多で28件(93%)、八王子支社が2件(6%)、東京支社はない。入札方式は全て指名競争入札。工期は11~12カ月。公告時期は公告中が5件(16%)、第2四半期が8件(26%)、第3四半期が13件(43%)、第4四半期が4件(13%)。入札時期は第2四半期が3件(10%)、第3四半期が14件(46%)、第4四半期が13件(43%)。
工事のうち支社別では東京支社が最多では44件(64%)、八王子支社は16件(23%)、名古屋支社は8件(11%)。入札方式別では一般競争入札が65件で、指名競争は3件のみ。工期は20~30カ月が中心となっている。公告時期は、3件が広告済みで(4%)、第2四半期が7件(10%)、第3四半期が27件(39%)、第4四半期が31件(45%)と後になるほど増える。入札時期は第2四半期が2件(2%)、第3四半期が9件(13%)、第4四半期が28件(41%)、20年度第1四半期が29件(42%)と後になるほど・・紙面に続く

■アーチ、トラス、斜張橋など特殊橋梁21橋
設計完了12橋、設計中3橋 一般橋梁より進捗

 このうちアーチ橋やトラス橋などの特殊橋梁は、橋梁耐震性を向上させる橋梁では名港中央大橋(1170m、3径間連続斜張橋)や小田原港橋(568m、3径間連続エクストラドーズド橋)など9橋、支承逸脱対策をする橋梁では木曽川橋(15径間、下路式単純トラス橋)、揖斐長良川橋(14径間、下路式単純トラス橋)など12橋。
橋梁耐震性を向上させる9橋は5橋が設計完了、2橋が設計中で、設計未公告は名港西大橋(758m、3径間連続斜張橋)と柄杓流川橋(104m、鋼単純トラス橋、鋼単純合成版桁橋)の2橋のみ。工事も名港西大橋上り線は完了、皆瀬川橋が公告中で、特殊橋梁以外の橋梁に比べ進捗している。
支承逸脱対策をする12橋は7橋が設計完了、1橋が設計中、設計未公告は4橋。工事も2橋で施工中で、特殊橋梁以外の橋梁に比べ・・紙面に続く

■NEXCO名古屋支社 耐震補強設計発注で説明会/10月2日に名古屋で

 NEXCO中日本名古屋支社は10月2日、耐震補強設計業務の発注計画などに関する事業者向け説明会を開く。
説明内容は、耐震補強事業の必要性と事業計画、耐震補強設計業務の発注計画など。質疑応答も予定している。
説明会は午前10時から11時30分まで、午後1時30分から3時まで、3時30分から5時までの計3回開く。会場は名古屋市中区の豊島ビル。参加申し込みの詳細は同社ホームページに告知してあり、メールで27日まで受け付けている。

NEXCO中日本が2021年度までの早期の耐震補強完了を目指し、事業を進めている橋梁の設計・工事状況(路線別)
8月13日に公表された発注見通しの集計
NEXCO中日本が2021年度までの早期の耐震補強完了を目指し、事業を進めている橋梁の設計・施工状況(特殊橋梁)
8月に公表した発注見通し設計30件
8月に公表した発注見通し(工事68件)