JR北海道 今後20年の維持更新費多額に /単独維持・困難路線ともに老朽路構造物多く

JR北海道 管理橋梁経過年数区分

 JR北海道は2017年度に、単独では維持することが困難な線区に位置付ける、輸送密度200人以上2000人未満の8線区における土木構造物の今後20年間の大規模修繕・更新費用を公表している。16年度に公表した輸送御密度200人未満の3線区に続くもの。単独で維持することが困難な線区は計13線区1237㎞。
8線区の今後20年間の大規模更新・修繕費の概算は167億円で、このうち橋梁に対する費用は約50%の83億円。
JR北の土木構造物は、経年80年超経ているような古いものが多く、特に輸送密度200人以上2000人未満の線区でその傾向が大きくなっている。
このうち橋梁を見ると、JR北全体で3168橋ある橋梁のうち、経年60年以下は59%の1855橋、60~80年が6%の180橋、80~100年が26%の833橋、100年超が9%の300橋。このうち輸送密度200人以上2000人未満の線区では、経年60年以下が30%にまで低下して269橋となり、60~80年が2%の21橋、80~100年が大きく伸び58%で512橋、100年超が10%で85橋となる。
そこで、本来取替が望ましくても、計画的かつ重点的な修繕での対応を基本とする考えで、大規模修繕・更新費用を概算したもの。
大規模修繕の対象となるのは、これまでの修繕対象となる前の段階で修繕・補強をすることで、長寿命化や修繕費用の低減を図ることができるもの。増水時に洗堀の恐れがある橋梁への根固め工などの橋脚補強や、鋼材に錆が発生する前に実施する塗装塗替え、鋼橋のき裂対策などを想定。き裂対策としては、経年により桁にき裂が発生することがあるため、これを防ぐ予防的な措置として、き裂の原因となる台座(支承)部の不具合の修繕を事前にする。
更新(取替)の対象となるのは、大規模修繕などでは機能回復ができないため、取替が必要となるもの。具体的には、明治時代に製作された古い鉄桁で、機関車の大型化に伴って、昭和初期に溶接補強されたものを想定。明治時代の鋼材は溶接に不向きであり、き裂が発生しやすい一方、効果的な修繕方法がないため、取替を実施する。
16年度に公表した3線区については、維持更新費用が58億円かかると推計、持続可能な交通体系とするために、バスへの転換について地域と相談していくとしている。17年度に公表した8線区については、設備のスリム化や運賃値上げ、運行会社と鉄道施設などを保有する会社とに分離する上下分離方式などを軸に相談したうえで、鉄道を維持するか代替輸送とするか検討すると・・紙面に続く