18年度土木学会賞/功績賞に14氏選定/19部門114件受賞/田中賞作品賞は生野大橋など/18年度創設 作品技術賞はUFC床版など

 土木学会は13日、2018年度の土木学会賞を発表した。功績賞や技術賞など全19部門で計114件を選定した。表彰式は6月14日に都内のホテルメトロポリタンエドモントで開く定時総会の場で予定している。
土木工学の進歩や土木事業の発達、学会活動に多大な貢献があった会員に贈る功績賞には▽飯田廣臣(奥村組専務執行役員)▽大石久和(全日本建設技術協会会長)▽大塚久哲(九州大学名誉教授、大塚社会基盤総合研究所代表取締役)▽加賀屋誠一(北海道大学名誉教授、北電総合設計アドバイザー)▽日下部治(国際圧入学会会長、東京工業大学名誉教授)▽小長井一男(東京大学名誉教授、国際斜面災害研究機構学術代表)▽霜上民生(近畿建設協会理事長)▽田代民治(鹿島代表取締役副社長執行役員)▽野池達也(東北大学名誉教授)▽橋口誠之(鉄建建設相談役)▽廣瀬典昭(日本工営相談役)▽藤野陽三(横浜国立大学先端科学高等研究院上席特別教授)▽古田均(関西大学総合情報学部教授)▽丸山久一(長岡技術科学大学名誉教授)の14氏を選んだ。
特に橋梁関係は田中賞で、1966年度から、橋梁・鋼構造工学に関する優秀な業績に対して授与されている学会賞。橋梁に関する技術の進歩、発展に顕著な業績を上げたと認められる会員を対象とする「研究業績部門」、土木学会刊行物に発表され、計画、設計、製作・施工、維持管理、考案、歴史などに関連して橋梁工学の発展に大きく貢献したと認められる論文、報告の中から選ばれる「論文部門」、橋梁およびそれに類する構造物の新設または改築で、計画・設計・製作・施工・維持管理などの面においてすぐれた特色をもつと認められるものについて選考される「作品部門」の3部門からなる。
田中賞の各部門賞受賞者は次の通り。敬称略。
〈業績部門〉
▽鋼鉄道橋長寿命化の実現、橋梁維持管理に係わる技術支援およびビジネス化への貢献=阿部允(BMC技師長、橋守支援センター理事長、橋守塾塾長)
▽鋼橋を通じて技術の進歩、鋼橋事業の発展および技術者育成に寄与し、優れた社会貢献を行った=高木録郎(技術士事務所HART代表、元瀧上工業社長)
▽機械化施工の研究・開発によるコンクリート橋梁建設技術の近代化への貢献=長尾徳博(富士ピー・エス顧問・元代表取締役会長)
〈論文部門〉
▽当て板によるストップホール部の応力集中低減効果=清川昇悟(横河ブリッジ)、舘石和雄(名古屋大学)、判治剛(名古屋大学)、清水優(名古屋大学)、中山裕哉(名古屋大学)
▽欧州高速鉄道における合成箱桁橋床版部材の高次共振挙動と加速度評価=松岡弘大(鉄道総合技術研究所)、Andrea COLLINA(ミラノ工科大学)、曽我部正道(鉄道総合技術研究所)、渡辺勉(鉄道総合技術研究所)
▽Al-5Mg合金溶射と重防食塗装の取合部における耐食・防食特性に関する基礎的研究=貝沼重信(九州大学)、藤本拓史(メタウォータープロダクトセンター)、杜錦軒(九州大学)、楊沐野(九州大学)、武藤和好(富士技建)、宮田弘和(西日本高速道路)
▽腐食したPC鋼材を有するPC梁の耐荷力特性と解析的性能評価手法の検討=横田敏広(埼玉大学)、Isuru WIJAYAWARDANE(埼玉大学)、睦好宏史(埼玉大学)
〈作品部門(新設)〉(①企業者②設計者③施工者④所在地⑤形式⑥橋長)
▽生野大橋=①西日本高速道路関西支社②〔上部構造〕大成建設、〔下部構造〕日本構造橋梁研究所③〔上部構造〕大成建設、ピーエス三菱、〔下部構造〕鉄建建設④神戸市北区⑤〔上部構造〕PRC7径間連続波形鋼板ウェブエクストラドーズド箱桁橋、〔下部構造〕逆T式橋台、柱式橋脚⑥606m
▽天龍峡大橋=①国土交通省中部地方整備局飯田国道事務所、長野県飯田市②パシフィックコンサルタンツ③〔上部構造〕川田・瀧上JV(P1、P2橋脚含む)、〔下部構造〕木下建設(A1橋台)、神稲建設(AA1拱台)、矢作建設工業(AA2拱台およびA2橋台)④長野県飯田市⑤〔上部構造〕上部工:鋼上路式アーチ橋(バスケットハンドル型固定アーチ)、床版:プレキャストPC床版、〔下部構造〕箱式橋台、段差式拱台(場所打ち杭)、段差式拱台(直接基礎)、逆T式橋台⑥280m
▽築地大橋=①東京都建設局②〔上部構造〕大日本コンサルタント、〔下部構造〕大日本コンサルタント③〔上部構造〕IHIインフラシステム・川田工業JV、〔下部構造〕JFEエンジニアリング、日立造船、オリエンタル白石④東京都中央区⑤〔上部構造〕鋼3径間連続中路式アーチ橋、〔下部構造〕(橋脚)壁式橋脚:鋼殻ケーソン、(A2橋台)壁式橋脚:場所打ち杭⑥245m
▽天城橋=①熊本県②大日本コンサルタント③〔上部構造〕横河ブリッジ、日本ピーエス〔下部構造〕吉田組、吉永産業、中村建設、中内土木④熊本県上天草市~宇城市⑤〔上部構造〕鋼PC複合中路式アーチ橋(鋼桁部床版形式:鋼床版)、〔下部構造〕逆T式橋台、RC壁式橋脚(すべて直接基礎)⑥463m
〈作品部門(改築)〉
▽ボスポラス橋の大規模補修=①トルコ道路庁②パーソンズ③IHIインフラシステム④トルコイスタンブール県⑤〔上部構造〕第1、第2:鋼単径間偏平箱桁吊橋(鋼床版)、〔下部構造〕第1、第2:重力式アンカレッジ、直接基礎⑥第1:1074m、第2:1090m
▽中央環状線板橋・熊野町ジャンクション間拡幅高架橋=①首都高速道路東京西局プロジェクト本部②大林組、JFEエンジニアリング、横河ブリッジ、大日本コンサルタント③大林組、JFEエンジニアリング、横河ブリッジ④東京都板橋区⑤〔上部構造〕改築前:単純RC床版合成鈑桁24連、3径間連続鋼床版箱桁2連(上下線)、改築後:単純RC床版合成鈑桁4連、2径間連続RC床版合成鈑桁4連、3径間連続RC床版合成鈑桁4連、3径間連続鋼床版箱桁2連(上下線)、〔下部構造〕改築前:ラケット型SRC橋脚、ラケット型鋼製橋脚、フーチング、場所打ち杭、改築後:ダブルラケット型鋼製橋脚、合成構造フーチング、RCフーチング拡幅、新設RCフーチング、場所打ち杭⑥521m
▽宮益架道橋架替(埼京上り線)=①JR東日本東京工事事務所渋谷プロジェクトセンター②日本交通技術、JR東日本コンサルタンツ③川田工業、駒井ハルテック、鹿島、清水建設④東京都渋谷区⑤〔上部構造〕既設:鋼床版下路プレートガーダー(単純桁、支間28・6m、2線3主桁)、改築:鋼床版下路プレートガーダー(単純桁、支間28・7m、1線2主桁)、〔下部構造〕既設:RCラーメン式橋台(杭基礎) 改築(拡幅):RCラーメン式橋台(杭基礎)⑥29・6m
▽都市高速道路の拡幅技術(西船場JCT)=①阪神高速道路②中央復建コンサルタンツ③清水建設、横河ブリッジ④大阪市西区⑤〔上部構造〕鋼単純鈑桁、鋼単純鋼床版箱桁、鋼3径間連続鈑桁、鋼7径間連続鈑桁、鋼単純鋼床版箱桁、鋼2径間連続鈑桁、鋼4径間連続鈑桁、〔下部構造〕RC梁拡幅+PC外ケーブル補強、RC梁再構築、鋼製梁拡幅、鋼管集成橋脚(新設)⑥35・1m、58・6m、89m、214m、74・5m、85m、135m
〈作品部門(技術、18年度に新設)〉(①企業者②設計者③開発者④施工者⑤代表的な構造物⑥所在地⑦形式)
▽吊橋ケーブル送気乾燥システム=①首都高速②首都高速メンテナンス東東京③本州四国連絡高速道路、新日鉄住金エンジニアリング(現日鉄エンジニアリング、神戸製鋼所、ブリッジ・エンジニアリング④首都高速メンテナンス東東京⑤レインボーブリッジ⑥東京都港区⑦〔上部構造〕3径間2ヒンジ補剛トラス吊橋(ダブルデッキ)、〔下部構造〕ニューマチックケーソン(主塔基礎、アンカレイジ基礎)
▽平板型UFC床版を用いた床版取替え技術=①阪神高速道路②鹿島③阪神高速道路、鹿島④鹿島⑤玉出入路橋⑥大阪市⑦〔上部構造〕鋼合成単純鈑桁橋、平板型UFC床版、〔下部構造〕鉄筋コンクリート橋脚(杭基礎)