国交省 高力ボルト逼迫で対策/安定需給へ、標準的な「発注様式」作成

 高力ボルトの需給逼迫が昨年から引き続き深刻化していることを受け、国交省は需給の安定化に向け動き出した。受注者であるボルトメーカーと発注者である商社や問屋などの契約適正化に向けて、標準的な「発注様式」を作成し、17日付で建設業9団体に協力要請の文書を送付した。
国交省が実施した動向調査によると、通常時に約1・5カ月だった納期が昨年10月の調査で約6カ月と4倍に伸び、今年の3月調査では約8カ月まで長期化している。この長期化が工期に影響し、受注を取りやめるケースも出てきている。このため、国交省と経産省は昨年12月、需要側と供給側に対し、需給の安定化に向けた対応・協力を求めたが、期待した効果は表れていない。
高力ボルトの需要は、鉄骨需要のおおよそ2~2・5%。18年度の鉄骨需要は約530万トンの見込みのため、高力ボルトの需要は11・2万~13・9万トンと推測される。ボルトメーカーの供給能力は年間12万~13万トンとされており、需要と供給は計算上かけ離れていないことになる。昨年に不足が表面化しだして市場が混乱したことを背景に、需要側があらかじめボルトを確保しておこうと、工事受注が未確定な段階から先行発注や多めに発注したこと、多方面へ重複発注したことなどにより、実需以上にボルトメーカーへの発注が殺到しているともみられている。
このため、国交省は今般、こうした不確定要素が高い発注を抑制し、納期・納入先が明確な注文から優先的に供給できる環境を整備するため、標準的な発注様式を作成、発注の際に確認すべき最低限の必要事項を統一化した。様式では、「見積もり依頼(仮発注含む)」か「正式発注」や‥紙面に続く