はかると意外に多い手待ち時間 現場監督の段取り次第で コスト→利益に

現場の作業をワークサンプリングすると 意外に多い手待ち時間
現場の作業をワークサンプリングすると 意外に多い手待ち時間

建設業の稼働率
建設業界の平均賃金は、製造業の平均賃金よりも低いことは前回、ご紹介しました。すでに人手不足の深刻化は、始まっていますが、これからは、全産業を相手にした人の争奪戦が始まるのです。現状のままの休日が少なく、安い給与で、他産業を含めての人材の確保という争奪戦で勝ち残ることができるのでしょうか。私は、かなり難しいのではないかと考えます。
待遇面の改善として給与を上げたり、休日を増やすためには、その原資となる利益を積まなければなりません。そのためには、現場のコストダウン、生産性向上が不可欠です。
コストダウン、生産性向上は、どこでも叫ばれているし、対応策も各社それなりに知恵を絞っています。すでに改善策は出尽くした感があるのではないでしょうか。しかしながら、生産工学の稼働率の分析という側面からアプローチしている例はほとんど見受けられません。
現実に、今の現場の稼働率をご存知ですか。ほとんどの人が答えられません。以前、私が、政府系研究機関からの委託業務において、IEの分析手法の一つであるワークサンプリングを活用し、現場の実態調査を実施しましたが、どの現場でも概ね50%程度でした。まだまだ、改善の余地があると言えるのではないでしょうか。

ワークサンプリングとは
ワークサンプリングは、統計のサンプリング(抜取り)の考え方を応用した方法です。あらかじめ観測時刻を設定し作業内容をリストアップしておき、その時刻に‥紙面に続く

連載・現場の利益は野口道孝さんの寄稿です

野口道孝・ニックスジャパン株式会社代表取締役。立命館大学卒業後、中堅建設会社、経営コンサル会社を経て独立。生産工学の視点から現場ならびに建設会社のコストと利益の構造を分かりやすく整理して経営改善につなげる「KUROJIKA」、「MIYABI」などのソフトを開発。国交省からの研究業務受託のほか、各地で講演なども多数。