高速道路 大規模更新・修繕繰り返し必要
社整審 省令点検などで得た知見踏まえ提示
事業費 2020年3月協定時点で1兆1582億円増

各高速道路会社の更新計画(R2.4現在)

 国土交通省は、高速道路の更新事業の適切な実施に向け、大規模更新・修繕事業を繰り返し実施する必要があるとする新たな視点案をまとめた。構造物は修繕を繰り返すにつれ性能回復が小さくなり、修繕の間隔も短くなるといった、5年に一度の省令点検などで得た構造物の劣化に関する新たな知見を踏まえたもので、性能低下が進展しているものについては早期に更新事業を行う必要があるともした。大規模更新・大規模修繕費用も当初見込みより膨らんでいることも示した。6月28日に開いた社会資本整備審議会国土幹線道路部会で提示した。
 視点案のなかで特に橋梁関連についてみると、構造物の劣化に関する知見として示したのは3点で、▽構造物の性能が限度に近づき、補修しても回復しない、もしくは補修の回数が増える場合は、その機能が供用時のものに近づくよう、大規模更新・修繕を繰り返し実施する必要がある、▽大規模更新・修繕を実施した後も、構造物の状態を良好に保つためには、定期的な補修や附属物の更新をする必要がある、▽省令点検に合わせた詳細調査の結果、新たに劣化の要因が明らかになったものについて、更新事業への追加を検討する必要があること。
 具体的には、高速道路会社での現状として、橋梁の床版では、舗装修繕時に床版上部を薄く切削することを繰り返すことで床版の厚さが減少し、修繕をしても強度や耐久性が十分には回復しなくなり、その後の修繕間隔が短くなることなどの事例をあげ、構造物の性能が限界に達する前に抜本的な回復を図るため、大規模更新と修繕を繰り返し実施する必要があるとの考えを示した。
 併せて、大規模更新・修繕後もライフサイクルコストを最少化するための予防保全を実施するとともに、その内容や実施時期を適切に見直すことで、大規模更新・修繕の間隔を長くすることができるとした。
 5年に一度の省令点検に合わせた詳細調査で新たに劣化が明らかになった場合、早期に更新事業に追加する必要性も示した。
 合わせて現在の特定更新工事の内容と事業費も示した。2020年3月協定時点で、6社合計で‥紙面へ

高速6社大規模更新・大規模修繕当初計画
高速6社大規模更新・大規模修繕当初計画
特定更新等工事の内容(2020年3月協定時点)
特定更新等工事の内容(2020年3月協定時点)
NEXCO3社当初
NEXCO3社当初
本四高速(陸上部)当初
本四高速(陸上部)当初
首都高速当初計画
首都高速当初計画
阪神高速当初
阪神高速当初